日韓 草の根交流・第九回顕彰式典(2017年12月11日)

「一般財団法人 高円宮記念日韓交流基金」の
日韓の青少年・草の根交流を顕彰する
第九回顕彰式典が昨年12月11日に、
韓国文化院で行われました。




「高円宮記念日韓交流基金」の第九回顕彰式典が東京・四谷の韓国文化院で行われ、「高円宮賞」4件が授与されました。


 


◆高円宮妃殿下のおことば◆

 日本と韓国は古来密接な関係にあり、人や文化が海峡を越えて行き来しておりました。日本と韓国という国名が付くずっと以前から、私たちは手を取り合って歩んでまいりました。国名が付いた隣国としても、昔から文化や価値観を共有する大切なパートナーでした。

 私たちは関係に隔たりが生じてからの年月より、はるかに長い輝かしい歴史を持っています。その誇りを胸に将来に向けてお互いを助け合い、支えあう、信頼と友好の関係を強固なものにしていけたらと思います。

 真の国際交流とは国や組織単位ではなく、その国や組織を形成する一人ひとりの人間が一歩一歩進めていくものです。国としての立場がどのようなものであったとしても、国民同士が信頼の絆で結ばれることが最も重要だと考えます。

 信頼関係の構築には普段からの絶え間ない交流が必要です。特に次世代を担う若者たちには、時間と空間を共有して、たくさんの思い出を作ってほしいと思います。ともに過ごした記憶は健全な土壌、強固な地盤を作り、それに築き上げる新たな友好関係こそが両国の未来だからです。

 これからも地道な草の根活動によって、日本と韓国の人々の出会いの場が広がり、交流の絆がより強くなっていくことを願います。



開会の言葉

柳井 俊二 理事長

来賓祝辞

羅 鍾一 名誉顧問
(元・韓国特命全権大使)

来賓祝辞

李 洙勳
韓国特命全権大使

来賓祝辞

安藤 裕康
国際交流基金理事長


◇◇受賞事業◇◇
■広島・韓国青少年囲碁交流(文化)

代表者: 広島県日韓親善協会(岡畠 鉄也 会長)

<活動地域(活動年数)>
広島県全域 / 韓国慶尚南道 釜山市、大邱市 (14年)

<活動内容>
日韓の若い世代の友好親善と棋力向上を目指し、広島と韓国の囲碁愛好青少年が囲碁大会を交互に開催している。地域に密着した行事参加や懇親会により、国際的視野を持った青少年の健全育成を図る。

<選考委員会・推薦者等の評価>
囲碁は日本と韓国に共通な文化であり、しかも「手談」と言われるように言葉を必要としないユニークな直接交流手段である。訪韓した少年がいつの間にか韓国の老人と対局していたと言うエピソードもほほえましい。

<受賞者のひと言>
交流事業と言うと、一般的には音楽・舞踊・スポーツなどが多いが、我々は出来るだけユニークな交流事業を考えていた。たまたま当時「ヒカルの碁」というアニメがヒットしていて、広島ともゆかりの深い囲碁交流を計画した。2005年の日韓友好年に合わせて本格実施し、韓国の慶尚南道・釜山・大邱などを少年達30人が訪問した。

■韓日小学生等交流研修事業(教育・文化)

代表者: 韓国 東莱初等学校(李 榮基 校長)

<活動地域(活動年数)>
韓国 釜山市 / 福岡県柳川市 大阪・奈良・京都 (17年)

<活動内容>
柳川市からの小学生等を受け入れ、学校訪問以外にホームステイを実施して、両国の生活文化を体験している。最近は九州地区のみならず、関西地区にまで広げて6年生全員を対象に、歴史・文化体験旅行を行っている。

<選考委員会・推薦者等の評価>
小学校としては韓国で日本語を教えている2つの学校の内の1つで、柳川市の児童等との長い交流に加えて、最近は意欲的に関西方面への研修旅行を実施し、積極的に交流している。政治問題が起きた時も交流を継続した。

<受賞者のひと言>
2000年から17年間、福岡県柳川市の子供達とホームステイによる交流をしてきたが、最近は6年生を対象に関西にも足を伸ばしている。かつては不幸な歴史が足を引っ張ってきたが、子供達の未来に悪影響があってはならない。日韓は距離的には一番近いので、次の世代に明るい未来を残すために交流を続け、心の距離も縮めたい。

■日韓親善少年サッカー大会(スポーツ)

代表者: 日韓親善京都「さくらとむくげの会」(高山 和己 会長)

<活動地域(活動年数)>
京都府城陽市 宇治市 / 韓国 大邱市 慶山市 (35年)

<活動内容>
京都府城陽市と韓国大邱市・慶山市との少年サッカー交流で、小学生5・6年生を対象に政治問題等を持ち込まず、35年間で33回実施している。最近は大学女子サッカーも交流。マナーをより重視し、ホームステイも行う。

<選考委員会・推薦者等の評価>
一時韓国側から交流の中止の申し入れを受けて中断したが、日韓青少年交流の重要性を説得して再開にこぎつけた。また熱意ある指導者が病気を克服して頑張って続けてきたことも、草の根交流の趣旨にふさわしい。

<受賞者のひと言>
35年前に民団青年会議所の企画で韓国の一番強い少年サッカーチームと対戦した。その時は0-5で完敗したが、それから韓国との交流を続けるために古紙回収などをして資金を集めた。1983年にやっと約60人が訪韓することが出来た。その時は小学生の鼓笛隊を始め、おじいさん・おばあちゃんが民族衣装で歓迎してくれた。

■鳴浜小学校と半月初等学校との姉妹校交流(教育・文化)
代表者: 山武市立鳴浜小学校(川口 邦男 校長)
韓国 半月初等学校

(2校同時受賞)

<活動地域(活動年数)>
千葉県山武市 / 韓国 安山市 (27年)

<活動内容>
姉妹校として毎年交互に10~20人の児童と保護者等が訪問しあい、授業参加・作品交換・儀礼体験・ホームステイ等を行っている。また日常的に韓国語会話を学習し、校内放送でも韓国語の挨拶や音楽を流している。

<選考委員会・推薦者等の評価>
日本語授業や日常的な挨拶・校内放送など活動内容に工夫が認められる。また、不便な土地にも拘らず、日韓関係の悪化した時期にも途絶えることなく、交流が27年間という長期に亘って続いている。地元の支援も手厚い。

<受賞者のひと言>
鳴浜小学校のある所は農村地帯で、周囲は田んぼで宿泊施設もないが、安山市の小学校とホームステイを含めた自作自演の交流を続けてきた。韓国から日本に迎えた時は、韓国の生徒は凄いパフォーマンスを見せたが、それに萎縮することなく、笑顔で素朴に対応することにした。一人で行くよりも、共に歩む方がもっと大きな力になる。